
江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
09:30 〜 18:00
福岡アジア美術館
2024/12/20 |
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僕はイラストを描くときに常にその絵に合わさる文字(フォント)を考えます。元来イラストレーションというのは商業美術なので、絵だけで完結することはなく、そのクライアントの広告ロゴやキャッチコピーの文字と合わさって初めて完成形のビジュアルとして世の人の目にふれるわけです。
ぼくはそれがとても好きです。文字との組み合わせが必須の広告や書籍のカバーの仕事で描く時じゃなくても、どうも絵だけではなんとなく物足りないというか、「文字が欲しい」と思ってしまう。文字と組み合わさった時、イラストもさらに輝きを増すと感じてしまうのです。
というところで、Gibson130周年キャンペーンで依頼された、この2つの絵ですが、フライングVの方は女子の脚の開き具合がフライングVのボディの三角形の開きの角度と相似形を成しています。そうすることで絵にもリズムが生まれます。レスポールの絵は下部を斜めに切っています。このイラストにおいては、この斜め部分にGibsonの斜めのロゴが収まると一番決まった形で完成すると考えました。そこにも「絵」と「フォント」のリズムがあります。絵にも音楽と同じでリズムがあるし、リズムのある絵からは音楽が聴こえると感じるのです。
手前味噌になりますけど、ぼくの描くギター女子のイラストからは「音が聴こえる」とよく言われるんですが(最大級に嬉(うれ)しい褒め言葉!)、その秘密はそんな所にあるのかもしれません。
(えぐち・ひさし、熊本県水俣市出身)
◇◇
漫画家・イラストレーターの江口寿史さんの作品を紹介する「江口寿史展」が福岡市博多区の福岡アジア美術館で開かれています。展示の約500点の中から江口さんによる「推しの品」を紹介してもらいます。
展示は来年1月12日まで。観覧料は一般1500円など。水曜と12月26日~1月1日は休館。西日本新聞イベントサービス=092(711)5491。
=(12月18日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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